【創業計画書】創業の動機の書き方を大公開

創業計画書の一つ目の項目「創業の動機」

 

あなたはすんなり書けましたか?

 

おそらくこの記事にたどり着いたあなたは何をどう書けばいいのか悩んでいることでしょう。

 

実際に私も創業融資を受けたときは、創業の動機の書き方がわからず計画書の作成をあきらめかけました。

 

そんなあなたのために「いい創業の動機」、「悪い創業の動機」の例を参考に書き方のポイントを大公開します。

 

この記事を読んでわかること
  • 「創業の動機」をどう書けばいいか
  • あなたが書いた「創業の動機」が日本政策金融公庫の担当者に評価してもらえるかどうか

 

評価される創業の動機はこれ!

 

日本政策金融公庫の担当者にしっかり創業の動機を伝えるためには、具体的で主体性がある内容にすることがポイントです。

 

具体的な数字が入っていると担当者に説得力のある創業の動機を見せることができます。

創業に向けて準備をしてきたことがわかる(花屋として独立)

 

創業の動機 良い例1

花業界において実働経験は合計約8年、フラワーデザインスクールの勤務経験を合計すると12年になります。業界に入ったときから10年後の独立を計画し、様々な業態での経験を積むため複数の会社に勤め、小売店舗での仕入れ販売だけでなく、フラワースクール講師のポジションにおいては生徒集客の方法や見込み客の層、コストの削減などを学びました。

 

日本政策金融公庫の担当者は事業を始めるためには、最低限その業界の経験は必要だと考えています。

 

また独立にむけてしっかりと準備してきた人を評価してくれます。

 

「〇年前から独立しようと思っていた。そのために○○の経験を積みました。」

 

「自分の店を持つことが夢で、〇年間修業しました。」

 

といった具体的な数字が入った表現にしてください。

 

この方の場合は、業界の経験年数は申し分ないですし、独立するために様々な経験を積んできたことが読み取れます。

 

実際の審査もあっという間に終わりました。

過去の経験と創業の動機が一致している(放課後等デイサービスで独立)

 

創業の動機 良い例2

体育大学を卒業後、中学校、高校の教師を約8年間勤めました。支援学校で勤務していたときに耳に障害のある子どもたちと関わることで、運動を必要としている人が多くいて、そういった方々の運動をする場所が足りていないことを知りました。教師の身では解決することができない問題に直面し、自分で創業することを思い立ちました。フランチャイズに加盟することで、すでに実績のある運動プログラムを提供することができます。

 

この方は昔から起業を考えていたわけではないのですが、自分の経験となぜその事業を始めるのかという動機が一致しています。

 

独立をしようと思って経験を積んできたわけではないので少しマイナスの評価を受けてしまうかもしれません。

 

しかし、その他の項目(サービスの強み、売上計画など)でアピールすれば十分融資は通ります。

 

どうしてもあっさりした内容の創業の動機になってしまう人のために、なぜ創業の動機が創業計画書の一つ目の項目として重要視されているのか見ていきます。

なぜ創業の動機を書くのか

創業の動機は、日本政策金融公庫の創業計画書では最初に記載し、担当者との面談でも必ず聞かれる項目です。

 

創業の動機を書く理由は、

  • あなたが始める事業が成功するか
  • 何か困難があったときも貸したお金を返してくれるのか

を判断するためです。

 

 

動機が薄い、見当違いのことを書いている、熱意が伝わらない内容になっていると担当者も事業の成功率は低いと考えます。

 

経験豊富な人でも失敗することがあるのに、創業の動機をしっかり伝えることができない人の成功率が低くなるのは当然ですよね。

 

 

それではあなたの創業の動機が、だめパターンになっていないかチェックしてみましょう。

創業の動機がよくあるだめパターンになっていないかチェック

 

私が創業融資のサポートをしていく中で出会ったダメなパターンの創業の動機を紹介します。

本当に創業したいと思っていたのか疑問(不動産賃貸から飲食店を開業)

 

創業の動機 ダメな例1

不動産賃貸業の会社に5年程勤めており、自身の不動産顧客、知人、老若男女問わず交流の場をつくりたいと考えていました。

希望にそった物件が見つかったため、これまでに培った人脈を生かしバーを創業したいと思っております。

 

不動産賃貸業とバーの開業がリンクしていないため、この文章を読んでも本当に創業を考えていたのか伝わってきません。

 

飲食業の経験があるならそこで経験したことを盛り込むようにすればいいでしょう。

創業の動機とこれまでの経験のつじつまが合っていない(アパレル・主婦から飲食店を開業)

 

創業の動機 ダメな例2

アパレルで3年ほど正社員として働き、妊娠を機に専業主婦になりました。

会社員時代は飲食店によく行く機会があり、歓送迎会やミーティング、私生活では記念日のお祝い等で美味しい食べ物はもちろん、店員さんの自分の想像の上をいくサービスを体験し、飲食店で自分の考えたサービスや美味しい食べ物を出してみたいなと思うようになりました。

子育てが落ち着いてきたため飲食店を経営したいと思い起業することにしました。

 

この方は、飲食業を始めたいのに飲食店で働いたことがないようなケースに該当します。

 

アパレルの会社に勤務した後、10年ほどのブランクがあり子育てが落ち着いてきたからということで独立を考えるようになったそうです。

 

せめて出産した後に飲食店でのアルバイト経験があればアピールできる部分があったかもしれません。

 

「ずっと独立するのが夢だった→でもその業界の経験はない」ではその動機には説得力が出てきません。

人に独立をすすめられたから(不動産業から訪問マッサージを開業)

 

創業の動機 ダメな例3

不動産会社に勤務しながらいつか自分の会社を持つのが夢でした。勤務中に出会った経営者の方に少ない資金で始められる訪問マッサージ業の存在を聞き起業することにしました。フランチャイズですので様々なノウハウは教えてもらえます。初月から目標の売上を達成するつもりです。

 

お客様・知人にすすめられたからといったパターンも度々見かけます。

 

これでは主体性が感じられず、本当に自分で創業したかったのか疑われてしまいます。

 

フランチャイズでノウハウを提供してもらえるからといって、担当者も事業が成功するとは思ってくれないでしょう。

 

マッサージ店での経験や、マッサージ関係の資格があればもう少しアピールできたかと思います。

ネガティブな内容を書いている(士業として独立)

 

創業の動機 ダメな例4

今まで3つの会社に勤務し、合計10年の経験があります。また、勤務中に試験にも合格し、〇〇士の資格を持っています。3つ目の会社には転職したばかりだったのですが新しく上司となった方とうまくいかず、精神的につらい状況が続き資格も持っているので独立することにしました。

 

「前の職場の上司とうまくいかず独立することにしました。」といったケースです。

 

嘘をつくのはいけませんが、ネガティブな内容はわざわざ書く必要はありません。

 

せっかく10年の経験と資格を持っているのであればそちらを掘り下げた内容にすべきです。

 

退職の理由は、面談のときに聞かれたら答えられれば大丈夫です。

目標が大きすぎる(リフォーム会社で独立)

 

創業の動機 ダメな例5

大学卒業後、上場企業の株式会社○○に8年勤務し、最終的には数億円規模の案件を担当するようになりました。工事の責任者や営業職も経験したので建設業の基本からどうすればお客様に喜んでいただけるかまで学ぶことできました。今まで経験したことを活かして独立したいと考えています。創業後10年以内の上場を目指します。

 

「将来的に上場したい」

 

「業界No1の会社を作りたい」

 

「世界中の人を笑顔にしたい」

 

大きな目標を持つことはいいことですが、あまり金融機関の人間は強気なスタンスの人が好きではありません。

 

まずは地に足のついた内容を書くようにしましょう。

 

この方の場合は、素直に自分の経験を書いていれば、それだけで十分担当者にアピールすることができます。

 

だめパターンを見てもらったので、ようやくですが評価してもらえる書き方を見ていきましょう。

 

創業計画書を作成していくうえで私から言えることは一つです。

とりあえず書いてみる

意外と書くのが難しく、あっさりした内容になってしまいがちなのが「創業の動機」という項目です。

 

とりあえず一度書いてみてください。

 

短すぎるとダメですが創業計画書のスペースに収まらない場合は、別紙をつけて提出することも可能です。

 

最低限4行あるうちの3行くらいは埋まるようにしてください。

 

そして出来上がったものを具体的な数字が入っていて文章が読みやすいか、一貫性のあるストーリーになっているか自分でチェックしてみましょう。

 

できれば家族など自分以外の人に見せて感想を聞いてみてください。

 

 

まとめ

あらためて考えると書くのが難しい「創業の動機」

 

熱意といったものを文字にして伝えるのは少し気恥ずかしいかもしれません。

 

それでも大事な項目ですので、時間をかけないといけない部分になっています。

 

また、書き方を工夫するだけで担当者の評価も変わります。

 

実際に担当者がしっかりとこの項目を見ていることを忘れないように。

 

具体性、主体性をキーワードにして、伝わる「創業の動機」に仕上げましょう!