社宅の家賃を経費にするだけでこんなにも節税ができる!

  • 2018年7月23日
  • 2018年8月1日
  • 税金

あなたは、住んでいる部屋の家賃をいくら支払っていますか?

 

最近では、月収の20〜30%くらいだと言われています。

 

収入のかなりの部分を家賃が占めていますね。

 

その家賃が、事業の経費になればかなりの節税になると思いません?

 

借り上げ社宅制度を利用して、その家賃を経費にする方法を紹介します。

 

この記事を読んでほしい人
  • 節税の方法を知りたい人
  • 社宅制度を導入した会社の担当者
  • 社宅の家賃がどれくらい経費になるのか知りたい人

 

この記事を読んでわかること
  • 社宅の家賃を経費にするための条件
  • 社宅の家賃がいくら経費になるのか

借り上げ社宅とは

他人が所有する物件を会社が借り上げて、役員・従業員に貸し出す制度のことです。

 

会社が所有する物件を貸し出すときよりも物件の選択肢が広がることが多いです。

 

借り上げ社宅の家賃を経費にするためには、以下の手順をふみます。

 

・居住用のマンションなどを会社名義で契約

 

・その部屋を役員・従業員に貸し出す

 

・会社が支払う家賃の一部を役員・従業員から徴収

住宅手当、家賃補助とは

それなりの規模の会社だと、会社が従業員の住宅家賃の一部を負担していることがあります。

 

年齢や家族構成に応じて決まった金額を支給したり、毎月の家賃の何割かを補助するといった感じです。

 

この負担してくれた部分は、給料の一部として扱われます。

 

給料ですので社宅のときとは違い、所得税や住民税、社会保険の対象になるんです。

 

当然ないよりは良いですが、結果としてもらった人の手取りは手当の金額ほど増えません。

 

従業員目線では、お金がもらえるのでお得に感じますが、厳密に計算すると社宅のほうがお得だったりします。

 

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借り上げ社宅制度のメリット・デメリット

メリットはこれだ

役員・従業員が直接契約している住宅の家賃は、法人の経費にはなりません。

 

借り上げ社宅は法人名義での契約ですので、家賃が経費になるのが最大のメリット

 

ルール上、役員・従業員から家賃の一部を徴収しないといけないので、その金額は収入となります。

 

しかし、徴収する金額は大家に払う金額と比べてかなり安いです。

 

住宅手当・家賃補助だと税金、社会保険の対象となりますが、借り上げ社宅だと負担が増えないのも魅力です。

デメリットも多少はあるよ

メリットだらけの制度ですが、導入時に多少の手間と費用がかかります

 

すでに借りている部屋を社宅とする場合には、大家さんと賃貸契約を結び直す必要があるからです。

 

あまり断られることはないと思いますが、名義変更手続きで手数料が発生することも。

 

また法人の印鑑証明、履歴事項全部証明の提出や保証人が必要になるので、結構時間がかかるかもしれません。

役員・従業員から徴収する金額の算定方法

役員・従業員に負担してもらう金額は、法人が勝手に決めていいわけではありません。

 

徴収する金額の算定方法は、所得税法基本通達で定められています。

 

・役員に社宅などを貸したとき

 

・使用人(従業員)に社宅や寮を貸したとき

徴収金額(賃貸料相当額)の計算

役員に対して、床面積が99㎡以下のマンションの一室を社宅として貸し付けた場合を想定しています。

 

役員からは、下記1〜3の合計額である一定額の家賃(賃貸料相当額と言います。)を徴収します。

 

賃貸料相当額が示しているのは、徴収すべき金額の最低ラインですので、それ以上の金額を徴収してもかまいません。

 

  1. (その年度の建物の固定資産税の課税標準額)×0.2%
  2. 12円×(その建物の総床面積(平方メートル)÷(3.3平方メートル))
  3. (その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)×0.22%

 

役員から賃貸料相当額を徴収していなければ、その賃貸料相当額が役員報酬として課税されてしまいます。

 

役員報酬は、期中に自由に変更できないという特性があるので、税務署に指摘されると大変です。

 

賃貸料相当額より低い家賃しか受け取っていなければ、賃貸料相当額と受け取っている家賃の差額が役員報酬として課税されてしまいます。

 

また、対象となる住宅はその広さに制限が設けられています。

 

建物の耐用年数が30年以下の場合(木造の住宅など)には、床面積が132㎡以下

 

30年を超える場合(鉄骨鉄筋コンクリートなど)には、床面積で99㎡が小規模な住宅としてこの計算の対象となります。

小規模な住宅でない場合

社宅が小規模な住宅でない場合、借り上げ社宅制度が使えず経費計上できないかというとそうではありません。

 

その社宅が自社所有か賃貸かで、賃貸料相当額の計算方法が異なります。

自社所有の場合

次の①と②の合計額の12分の1が賃貸料相当額になります。

 

①(その年度の建物の固定資産税の課税標準額)×12%

 

ただし、建物の耐用年数が30年を超える場合には12%ではなく、10%を乗じます。

 

②(その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)×6%

他から借り受けた住宅等を貸与する場合

①会社が家主に支払う家賃の50%の金額

 

②小規模な住宅と同じ計算方法で算出した賃貸料相当額

 

①と②のいずれか多い金額が賃貸料相当額になります。

 

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固定資産税の課税標準額とは

固定資産税の金額を計算するときの基準となる金額です。

 

固定資産税は、この課税標準額に1.4%(自治体によって異なる。)を乗じて計算されます。

 

この固定資産税を納めているのは、土地や建物の所有者である大家さんです。

 

通常は部屋を借りている側が、その金額を知ることはありません。

 

ただし、社宅の賃貸料相当額を計算するためには固定資産税の課税標準額が必要です。

 

住んでいる場所の市町村役場で、書類の発行の手続きを行いましょう。

 

大家でなくても借主であれば申請は可能です。

 

自治体によって取り扱いが異なるので、先に問い合わせしておくことをおススメします。

 

寝屋川市の申請書はこのようになっており、本人以外は委任状・代理人選任届が必要となっていました。

 

確認はしていませんが、借主であれば委任状は必要ないと思います。

寝屋川市の場合だと、評価証明が取得できれば課税標準額もわかります。

社宅の家賃がどれくらいの節税になるか

以下の数字を使って計算してみます。

 

実際に存在する物件の数字を少しいじっています。

 

建物 固定資産税の課税標準額 1,950,000円

 

建物の総床面積 38㎡

 

土地 固定資産税の課税標準額 332,000円

 

大家に支払う家賃 84,000円

 

1.(その年度の建物の固定資産税の課税標準額)×0.2%

1,950,000×0.2%=3,900円

 

2.12円×(その建物の総床面積(平方メートル)÷(3.3平方メートル))

12円×38㎡÷3.3㎡=138円

 

3.(その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)×0.22%

332,000×0.22%=730

 

4.1+2+3=4,768円

 

実際の家賃84,000円に対して、賃貸料相当額は4,768円になりました。

 

法人で賃貸契約を結び、役員報酬から毎月4,768円を徴収します。

 

大家に支払う84,000円との差額79,232円が地代家賃として法人の経費になるということです。

 

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個人事業主でも社宅の家賃を経費にできるのか

会社で導入するよりハードルは高い

まず、大家が社宅としての契約を了解してくれないケースが多いです。

 

個人事業主の場合は、契約者=個人事業主、実際に住む人=従業員(契約者以外)となります。

 

会社でないと、トラブルが起こったときのことを心配するのか、首を縦に振ってくれない大家が結構いるみたいです。

 

もし個人事業主でも社宅としての許可が大家から出ると、社宅家賃は経費にすることはできます。

 

ただし、経費にできるのは従業員の分だけです。

 

個人事業主には、プライベート部分の支出は経費にできないという絶対的な考え方があります。

 

よって事業主本人には、社宅制度を適用することができなくなっています。

事務所を自宅とは別に借りているとき

事務所の家賃が、全額経費になります。

 

これは個人事業主であろうと、会社であろうと同じ取り扱いです。

自宅兼事務所のとき

自宅兼事務所のときは、事業で使っている部分のみを抜き出して家賃の按分計算を行うことになります。

 

原則的には、面積での按分計算です。

 

通常はプライベートの空間のほうが大きな割合を占めるので、自宅の家賃の大部分を経費として計上することは難しくなっています。

 

会社があれば最低でも家賃の50%は経費にできるので、かなり違ってきますね。

社宅の家賃の仕訳

大家に家賃を支払ったときの仕訳は、事務所家賃を支払うときと変わりません。

 

(借方)地代家賃 ○○円 / (貸方)普通預金 ○○円

 

借り上げ社宅制度を導入すると、役員や従業員から賃貸料相当額を徴収する必要がでてきます。

 

ほとんどの会社では役員報酬、給料を支給するときにそこから天引きする形をとっています。

 

先ほどの役員を例にした仕訳はこちらです。

 

(借方)役員報酬 ○○円 / (貸方)普通預金 ○○円

             / (貸方)預り金 ○○円(社会保険)

             / (貸方)預り金 ○○円(源泉所得税)

             / (貸方)雑収入 4,768円(賃貸料相当額)

 

賃貸料相当額は、雑収入ではなく地代家賃(費用のマイナス)として処理することもあります。

 

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まとめ

いかがでしたでしょうか?

 

物件にもよりますが、ルールに従って賃貸料相当額を計算すると、最大で家賃の90%前後が経費として計上できます。

 

最近では求人を出しても、業種によってはほとんど応募がこないみたいです。

 

節税の観点だけでなく、福利厚生の一環として借り上げ社宅制度を導入してみてもいいかもしれません。

 

この本を読めば福利厚生も含めて、人事や労務のことがわかるようになります。

 

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